今週のお題「旅の計画」
大学1年生の僕には夢があった、九州1周という夢だ
夏休みを使って計画を実行することにした
親に反対された
無謀すぎると
道順や計画を親に説明した
好きにしなさい
と言われた
ママチャリしかなかったのでママチャリを使うことにした
電車で行くのは日常過ぎて嫌だった
いざ柳川から出発だ
大牟田、荒尾、玉名と進む
順調だった
目の前に山が見える
金峰山だ
近くの住人が教えてくれた
ついでだからと紫蘇ジュースをごちそうしてくれた
火照ったからだがいくらか冷えた
あの穏やかな顔をしたおばあちゃんは今でも元気にしているだろうか
山を登る
ママチャリは押した
山を下る
ママチャリに乗った
車並みにスピードが出て生きた心地がしなかった
山を越えるとそこは市街地が広がっていた
熊本市だ
熊本城は復興工事が始まったばかりだった
清正神社からそっと眺めた
近くの安いホテルに泊まった
ママチャリはロビーに置かせてくれた
近くのコンビニでおにぎりとポカリを買った
いろいろ食べたかったが体が動かなかった
疲れもあったが日焼けで体が悲鳴を上げていたのだ
痛すぎて涙が出た
水風呂に入るも上がれば再び地獄が待っている
泣いた
諦めて帰ることを家族に電話で伝えた
やっぱりねと笑っていた
翌朝になった
激痛からほとんど寝られなかったが6時前にはホテルを発っ
帰りは非常に長く感じられた
ほとんど記憶はない
みやま市に入る
もう少しというところで体が動かない
地元に戻ったという安心感が余計に疲れを増幅させた
しばし休息をとりなんとか帰宅した
家族みんなで出迎えてくれた
お疲れさまと言ってくれた
涙が出た
時が経った
新しい相棒ができた
NDロードスターだ
初めての車だ
うれしくてよくドライブをした
夏になり休暇を得た
今こそリベンジの時だ
北九州から時計回りで九州一周だ
タイムリミットは5日間だ
1日目
別府まで行った
地獄めぐりをした
それほど感動しなかった
その日は車中泊に決めた
国道10号沿いのPAに止めた
夜景がきれいだった
夜の波の音は怖かった
リクライニングできなかったのでよく寝れなかった
窓を開けていると蚊もどんどん入ってくる
タバコの煙で退治した
2日目
ひい婆ちゃん家があった都城まで進んだ
記憶だけではひい婆ちゃん家にはたどり着けなかった
今はもう会えないが家だけでも見たかった
昔連れて行ってもらった温泉に入った
湯ポッポだ
露天風呂からは霧島連山が見える
懐かしさと寂しさがこみ上げた
青島に行った
鬼の洗濯岩は見事だったし砂浜も海もきれいだった
都城市内の快活クラブに泊まった
マットレス付きの個室に泊まったが体がよく伸ばせなかった
昨日よりか少し寝れた
3日目
早朝に店を発った
エニタイムに行った
新鮮な気持ちになった
かっこいい男女が黙々と筋トレをしていた
彼らも方言を話すのか気になった
霧島神宮まで行った
なんだかすごそうだったが参道の薩摩蒸気屋によって引き返した
その日は鹿児島市内のホテルに泊まった
同期がおすすめだというので石庭に行った
とんでもなかった
もう行くことはない
4日目
早朝にホテルを発った
意味もなくフェリー乗り場に行った
飽きたのでさっさと移動した
錦江湾が朝日に照らされて絶景だった
昼過ぎに八代に入った
海鮮丼が食べられる店があるとのこと
行ってみると満席で1時間以上予約で埋まっているとのこと
最近そこに立ち寄ったが旨かった
女将さんの人柄もよかった
人気の理由もわかる
海鮮亭というお店だ
あとはもはや地元だ
遠くに旅行すると地元の範囲がどんどん広がるのは僕だけだろうか
大学生の時にママチャリで通った道をたどって実家に着いた
薩摩蒸気屋のドーナツやカスタドンを渡すと喜んでくれた
旅をすると、よく思い出すのは旅先の絶景よりも、立ち寄った店の置物や椅子の質感だったりする
個人的には何とも残念に思う
しかし、それを一緒に旅した人に話すと、確かにそうだったとか景色が蘇ってきたと言ってもらえ話が弾む
たしかに住んでた家の思い出も、シンクのさびとか壁のシミとかから思い出すこともある
つまらない、些細な記憶が、旅先の絶景やかけがえのない思い出をなくさないための大切なピースとなるのであれば、これからもどんな些細なことも関心を持てる心を持ち続けたいと思う